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2012年1月25日水曜日

パネライ オーバーホール

預けてから約1ケ月半、
パネライのオーバーホールが終わったとの連絡があり
東京・御徒町(おかちまち)のお店まで取りに行った。

オーバーホールとは、定期メンテナンスのこと。
自動車の車検と同じように
機械式時計も分解洗浄とも言って、ムーブメントを一つ一つの部品に分解し
洗浄 → 組み立て、注油&調整を行う。
正常な時計を、勿論、時計が壊れないために、
パーツの磨耗や油切れなどがないかチェックして
今後もベストな状態を保つことが目的であり、
3年~5年に1回の頻度で行うのが良いとされている。
オーバーホールは機械式時計の宿命なのだ。


しかし、私の「パネライ ルミノール パワーリザーブ(PAM00124)」の場合、
2002年にスイスで購入してから9年間
一度もオーバーホールをしていなかったの!!

最近、1日10秒くらいの遅れと
秒針の刻む音がカシャカシャという乾いた感じが目立ってきていて、
さらにベルトの1本のピンがゆるんで出てきていたので
さすがにそろそろマズイと思ったわけ。

以前にも、大阪・阪急百貨店の時計売り場や
パネライ銀座ブティックで見積もりを取ったことがあって、
「少なくても6万円台~」と言われて、引いてしまっていた…(^_^;)


で、今回、調べに調べて依頼したお店がカナルクラブ
熟練の職人さんが集まっているらしく、そして何よりも基本料金が安い。

でも、私の場合は9年目なので
ある程度のプラスアルファは覚悟していたが、、

料金は税込みで24,150円!!
 (内訳:基本料金19,000円、パッキン2,000円、ピンのゆるみ直し2,000円)

少し油切れしているほかは
パーツの磨耗やサビなどの異常は無かったとのこと。嬉しかった~(*^-^*)
時計は動いていることが当たり前。
この9年間ほぼ毎日、ムーブメントと止めずに大切に使っていたことや
気安く水に濡らさなかったことが
比較的、長い期間、良い状態を保つことができたと思われる。


お店で使用上の注意事項を教えてくれた。
・磁気による精度不良
 パソコンなど磁気発生源に注意。磁気は時間の遅れや進みの原因に。
・防水性
 完全防水機能を過信しない。リューズ部分は要注意。
 多量の水が時計内に入ったときのダメージは部品磨耗の比ではない。
・オートマチック機能
 ゼンマイは手でしっかりと巻く。持続力も精度も良い状態で使用できる。
 時計を強く振ったりしない。
 ゼンマイを巻くためのローターの芯が磨耗しやすくなる。
・3年に一度のメンテナンス
 「ちゃんと動いているからオーバーホールは必要ない」は完全な間違い。
 水に濡らさなくても、サビはゆっくりと確実に進行する。
 時計合わせをする際、リューズ部分のパッキン(防水性)はオフになるので
 その時に時計内部に浸入する空気には微量な水分が含まれている。
 つまり、時計内部に水分が全く浸入しないということは
 完全防水時計でもあり得ない。
 ただ、サビの進行が少ないときは、オーバーホール時の洗浄だけで
 サビは無くなるため、サビによる部品の交換はない。
 オーバーホールは、この時期に行うのが料金も安く済んでベスト。


機械式時計を長い間愛用するには、
極力水を避けること(それでも微量な水分は浸入するが…)と
オーバーホールは3年に一度が適正ということがよく分かった。