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2012年6月24日日曜日

食用油についてお勉強

食用油について勉強しよう!

ちょっと長い文章だが、めちゃくちゃ大切なことである。

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・現在の日本人の多くは油を摂り過ぎている。
 だからといって、油を断っちゃうのは大きな間違い。
 私たちのほとんどは、油を総量で摂取過剰だが、
 油のバランスはすこぶる悪く、肝心な油に関しては著しい摂取不足。

・脂肪の働きには大きくふたつある。
 第1は、カラダ(細胞)を作る材料となるということ。
 第2は、余った脂肪が中性脂肪として貯蔵され、
 エネルギーが不足した折に利用される。
 人体は約60兆個の細胞で作られており、
 細胞は1つずつ細胞膜で覆われている。
 その細胞膜を構成しているのがリン脂質。

・リン脂質は主に必須脂肪酸からできている。
 細胞が機能を維持するためには、必要な脂肪酸の種類と量が決められていて
 とくに必須不飽和脂肪酸の摂取バランスが大切なのだ。
 飽和脂肪酸とは、肉やバターなど動物性の油脂に多く含まれる脂肪。
 細胞膜を構成するためには必要な脂肪酸なのだが多くは必要ない。
 細胞膜を構成する脂肪の大半は不飽和脂肪酸なのだ。

・細胞膜を形成する重要な不飽和脂肪酸 n3系、n6系、n9系に分かれる。
 n9系の代表はオリーブオイル
 n6系脂肪酸は見慣れた油、コーン油・大豆油・ゴマ油・ベニバナ油・綿実油
 n3系脂肪酸は魚油以外は見慣れないものでエゴマ油・亜麻仁油・クルミ油
 n6系:n3系の理想的な比率は4:1
 しかし、現状は多くの日本人が10:1以上にn6系を摂取している。
 
・かつての頑健な日本人が戦後、急速に軟弱なった原因に
 パン食と牛乳、そしてこの油脂の問題がある。
 特に油脂の問題は、大脳と腸にダイレクトに影響する。
 アレルギーの急増もこの油脂のバランスの崩れではないか?
 
・クースミン療法は、日本ではほとんど知られていないが、
 ヨーロッパでは難病を治癒させる自然療法として著名な治療法。
 クースミン療法では、病気は毒素が体内に蓄積された結果起こると考える。
 毒素は肝臓で分解されるが、肝臓のキャパシティを超えてしまうと、
 弱った臓器に蓄積されると考える。また、毒素は腸から吸収される。
 現代人の腸は、昔に比べて腸壁が弱っているそうだ。
 腸を強化すれば毒素が吸収されにくくなり、
 臓器への負担が少なくなると考える。
 そこで、病気の元となる毒素(農薬や化学調味料、化学変化した食品)を避け、
 肝臓を守り、腸を強化することで、毒素を吸収しにくい身体を作る。
 その結果、免疫力が増して病気が治り、病気にならない身体ができる。
 クースミン療法では最近になって、腸を強化する方法として、
 n3系脂肪酸をバランスよく摂取することを推奨している。クースミン療法


脂肪酸の摂取バランス

・今、日本人は植物油の中でもn6系脂肪酸(オメガ6)を摂取し過ぎている。
 そのため、相対的にn3系脂肪酸(オメガ3)とのバランスが崩れてしまった。
 n6系脂肪酸とn3系脂肪酸の最適なバランスは4:1といわれているが、
 10:1かそれ以上にn6系脂肪酸の摂取過多となっている。
 n6系脂肪酸の摂取量を思い切り減らし、
 ほとんど摂れていないn3系脂肪酸の摂取を増やさなければならない。

 脳はオメガ3でできている













体内での脂肪酸の代謝

・3つの脂肪酸は、上図のように体内で代謝され変換される。
 細胞内の脂肪酸バランスは、食べた脂肪酸によってのみ決まってしまう。
 3つの脂肪酸系列は決して相互に補完し合うことはない。
 したがって、何をどう食べて脂肪酸のバランスをとるかで、健康が決定する。

・現代栄養学では、n3系(オメガ3)とn6系(オメガ6)の摂取バランスが崩れると
 さまざまな疾患が引き起こされることが明らかとなっている。
 ガン・心臓病・脳卒中・糖尿病・関節炎・不妊や生理のトラブル・
 アレルギー・喘息・精神疾患など、さまざまな病気に関わっている。
 繰り返すが、n3系n6系のバランスを1:4にすべき(1:1とす る説もある)。
 日本の現状は、1:10~1:50といわれ、ひどいアンバランス状態にある。
 これではざまざまな疾患が急増しているのも当然。
 生活習慣病と呼ばれる疾患の原因はさまざまで、複合する要因もあるだろうが
 そのひとつ、それも相当重要な位置に
 このn3系脂肪酸の極端な不足があることは間違いない。

魚を食べ、EPAとしてn3系脂肪酸を摂取することができる。
 ただ、魚で十分なEPAを摂取しようとすると、
 タンパク質などが過剰摂取になる恐れがある。

・栄養学者はαリノレン酸での摂取、特に亜麻仁(アマニ)油を薦めている。
 ここで、注意しなければならないことがある。
 通常、αリノレン酸がEPAに変換するためには酵素が必要。
 その変換効率は15%程度で、さらにDHAになるの5%程度。
 大切な酵素をEPA、DHAの変換に振り向けるためには、
 αリノレン酸(n3系)の積極的な摂取とともに
 過剰なリノール酸(n6系)を減らさなくてはならない。
 現代人の多くは、リノール酸の代謝にも酵素が使われ、
 酵素の多くがムダに使われているのである。

・結論 脂肪の全体量を減らし、
 その上で亜麻仁油を積極的に摂ることが
 賢い脂肪との付き合い方といえる。 
 そして、外食での油ものは極力食べない。


■油の恐怖について
・油脂は長時間空気と接触したり、高温で加熱されたりすると酸化が進む。
 酸化した油脂は極めて危険。
 さらに酸化が進むと脂肪酸の過酸化物よりもさらに有害な物質も生成される。
 強い酸化作用がDNAを損傷し、がん発症の原因となる。

・酸化した油脂は決して口にすべきではない。
 外食での揚げ物はすべて危険と考えた方が良い。
 よほど上質の油をどんどんおしげもなく交換しているお店なんてほとんどない。
 逆に交換の時期が来ても、もう半日、もう2時間と交換を引き伸ばして
 揚げ物を続ける店が大半だろう。
 雪印も白い恋人もそうして消費者を裏切りった。
 スナック菓子のすべても危険。当然、揚げたてのスナック菓子などありえない。
 したがって、即席めんも危険。

・不飽和脂肪酸はどうしても酸化する。
 不飽和脂肪酸とは、植物油脂および魚油に含まれる。
 これに対して、飽和脂肪酸がある。
 こちらは動物油脂と一部の植物油脂に含まれる。
 いえいえ、細胞膜を形成するためには不飽和脂肪酸が必要。
 だから、どうしても私たちは酸化しやすい不飽和脂肪酸を
 上手に摂っていかなければならない。

・ところで、飽和脂肪酸を含む植物油脂とはパーム油(ヤシ油)
 一般に植物油脂は液体だが、パーム油は固体。
 そして、動物油脂同様、飽和脂肪酸を含む。
 つまり、高温でも酸化しにくく、しかも安価。
 ただし、細胞膜を形成するのに必要な不飽和脂肪酸は含まれない。
 このパーム油は安価で高温にしても酸化しにくいために、
 外食産業では盛んに使われている。
 マクドナルドも使っているし、即席めんの製造にも利用されている。
 
・パーム油が含有する飽和脂肪酸は、僅かにトランス脂肪酸を含む。
 ニューヨークで 外食産業での使用が禁止されたあのトランス脂肪酸だ。
 そして、日本では摂取が欧米に比べて少ないからとの理由で
 厚生労働省が規制を放置しているあのトランス脂肪酸だ。
 当然、即席めんにもパーム油が含まれ、
 すなわち、トランス脂肪酸が含まれている。
 食品業界は、酸化しにくく安価な植物油脂、パーム油を広範囲に利用しており、
 即席めんやマクドナルドなどの大企業から町のコロッケ屋さんにいたるまで
 あふれかえっている。そして、このパーム油にはト ランス脂肪酸が含まれる。
 マーガリントランス脂肪酸が含まれる(10%以上)ことは広く知られ、
 マーガリンのトランス脂肪酸低減の取組みは急ピッチで進められている。

トランス脂肪酸は、 
 マーガリンショートニングなどの加工油脂に大量に含まれ
 菓子やフライドポテトなど多くの食品に使われている。
 妙にサクサクした揚げ物、フライはショートニングを利用している可能性が高い。
 マーガリンを"プラスチック食品"とか"狂った油"とか呼ぶケースもある。
 トランス脂肪酸の摂取量が多いほど炎症因子や細胞接着分子が高いことが
 報告されており、これは体内で炎症が生じていることを示すもので、
 アトピーなどのアレルギー症に悪影響を及ぼすと考えられている。
 これこそがトランス脂肪酸の代謝異常を示すものだ。

・外食産業や加工食品にも安価なパーム油が大量に使用されている
 即席めんの場合、約20%が油脂であり、ほとんどパーム油だといわれている。
・パーム油のリスクをまとめると、ふたつある。
 1つ目はトランス型脂肪酸が含まれること。
 2つ目は飽和脂肪酸が多く、動物性油脂と同様、
 細胞を形成する重要な不飽和脂肪酸が摂取できない、ということです。
 健康のためには摂取したくない油脂といえる。

植物性油脂を人工的に加工した油脂は摂取を控える! これにつきる。
 マーガリン、ショートニングなどは避けた方がいい。
 高温で抽出・精製した植物性油脂の摂取も控えよう。
 トランス脂肪酸が0.4~2.3%程度含まれる。
 大豆油、米油、コーン油、ナタネ油、綿実油などが対象。
 圧搾して作られたパーム油も飽和脂肪酸が多く、カラダによくない。

・健康エコナについて
 体に脂肪が付きにくく、他の植物油に比較して食後の中性脂肪が
 上昇しにくい、というのがセールスポイント。
 しかし、トランス脂肪酸が 5.2 %と大量に含まれており、
 他の日本で市販されている植物油の0.4 ~2.3 %と比べて大変高濃度。
 やはり、人工的に加工した油脂は摂取を控えるにつきる。